行政の現代アート事業は誰のためにやるのか
あちこちで、行政主導による、現代アートをまちづくりに活かそうという
取り組みが行われています。
作品に対する評価は、人それぞれなので、まあいいいんですが、
芸術と行政の関係って、どういうことなんでしょうね。
昔から権力者は、当時の最先端の芸術家に、作品を作らせていたので、
そういう点は、まあ、変わってないね、と思います。
ただ、現代は、作品を作らせたり、買ったりする原資が、
国民や住民から徴収した税金だったりするので、
「そんなことに税金を使うなんて、けしからん」という意見が出るのでしょう。
現代アートを活用して、まちの魅力にスポットを当てる、ということなら、
行政がやる意味はわかりますが、
行政がスポンサーになって、現代アート作品を作らせることが目的になっているようなことは、ないでしょうかね。 手段が目的になっちゃってませんかね。
観光振興、地域活性化、地域創生を言い訳にして、そういうことを
やっているのではないか、と思われるものもありそうです。
あるいは、現代アート作家ではなく、大学の先生とか、アートプロデューサーが、
自分の育てた学生やお抱えの作家を売り込むため、行政にすり寄ってくる、
なんてこと、あるんじゃないかな。
「役所さん、この作家のパトロンになってください。
もちろん、私には紹介料を払って」ってね。
結局、住民のために税金が使われていると思えなくて、
首長の「やってるんだ」パフォーマンス、芸術家やプロデューサーの実績づくり、
国や県の補助金を無理矢理取ってきていいカッコする、
という胡散臭い部分が見えると、住民の賛同や協力は得られないでしょうね、
と、こんなのさんは、思いました。